株を始めて毎日株価をチェックしているものの、一体今の価格が安いのか高いのか前後の比較だけでなんとなく判断してしまっていませんか?
かつて私は毎日株価をチェックすることで直近の株価と比べて"安い・高い"の判断をしてしまっていました。
しかし、これは株価のモメンタム(動向)を見ているだけに過ぎず実際の理論株価(株が持つ潜在的価値から算出される株価)との比較ができていないため、本当にそれが割安なのかどうかは分かりません。
言うならば毎日スーパーに並ぶ野菜を眺めているだけでは、野菜のもつ本質的価値と表示価格との差を理解することができないのと同じです。
そこでこの記事では、誰でも簡単に投資先銘柄の株価が"割安か割高か"を把握するための手法をご紹介します。
この記事を読むと分かること
- 理論株価の算出方法(簡易版)
- ピーターリンチ・チャートって?
- チャートを使って割安か判断する方法
理論株価が分かれば割安か分かる
株価の算出方法は多岐に渡り、簡単なものから高度な数学的思考を要するものまでありますが、アプローチする観点によって算出方法/結果は異なります。
本記事では難しい理論は抜きにして、まずは最もポピュラーな手法で株価の算出方法をおさらいしましょう!
理論株価=EPS(一株あたり利益)×PER(株価収益率)
EPSとは株式1株でいくらの利益を生み出すことができるかを表しその企業の1株あたりの"実質価値"に相当します。
一方でPERとはEPSの"何倍"で株価が設定されているかのレートを表しており一般的に15倍を適正とし、15倍以上なら割高(以下なら割安)とされることが多いです。
※このPER15倍=適正という感覚は後々で使うので忘れないでください。
ピーターリンチ・チャートで割安株を見つけよう
まず最初にピーターリンチ氏を知らない人のために補足しておきます。
ピーターリンチ氏とは?
The Boston Globe
ピーター・リンチは、全米NO.1ファンドマネジャーとまでいわれた株式投資界の伝説の人物。
リンチはアメリカの株式市場が不況に吹き荒れていた1977年から1990年の13年間で、2,000万ドル(日本円にして20億円)だった自身の運営するマゼラン・ファンドの運用資産を140億ドル(1兆5,000億円)にまで育て上げた。
(引用元:著書"ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け"より)
今ではメディアや書籍を通してマーケットに対する独自の解説や驚異的なリターンを生んだ彼の手法を個人投資家向けに啓蒙するなど、精力的に活動を続けています。
ピーターリンチ・チャートとは?
リンチ氏の有名な著書"One Up On Wall Street"の中に登場するチャートで、横軸に時系列をとり対象企業の株価(黒字)を右縦軸にとります。
そして、その企業のEPSに対しPERが15倍だった場合=理論株価(青字)を並列で表記させると完成するチャートです。
これにより"理論株価と現在価格"のスプレッドを可視化し、理論株価より現在株価が上振れ(下振れ)していれば割高(割安)ということが一目でわかるのです。
この例では私の投資先であるベライゾンコミュニケーションズ(VZ)を対象にしています。
ご覧の通り直近株価は割安気味なので、長期保有するなら今は買い場だと判断できますね!
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ピーターリンチ・チャートの使い方
使い方はとっても簡単なので、以下の手順でツール上に入力するだけ30秒で割安株を見つけられます。
このチャートが使えるGurufocusでは株価チャートを扱いますので、もし今スマホの方は後でPCからご覧にになった方が見やすいです。
ツール設定の手順
- Gurufocus(無料の株価分析サイト)にアクセス
- 左上の黄色箇所から"Peter Lynch Chart"を選択
- 右上の黄色箇所に好みのティッカーを入力してGO!
※もしPER15倍以外で見たければ左下の緑箇所の倍率をお好みのPERに修正するだけでOKです。
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まとめ
今回紹介したチャートを使えば、これから買おうとしている株の値段が"買い時なのか否か"を瞬時に判断することが可能になるだけでなく、買った後になってから無駄に不安になることも防いでくれるのでストレスの少ない投資生活をサポートしてくれます。
但し当然それが買うに値する銘柄なのか?は常に考えなければいけません。
ピーターリンチ氏の著書にはこういったチャートの紹介だけでなく個人投資家が株式市場で生き抜くために知っておくべきアドバイスが沢山詰まっています!
株式で資産を効率よく増やしたい個人投資家の方はぜひ一度手に取ってみることをオススメしますよ♡