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今はもう辞めてしまいましたが、かつて私の隣の部署でチーフ（課長）をしていた方は元サムスン出身のエリートでした。（※以降サムスンさん）
サムスンさんはマーケティング職として外資系を渡り歩いては年収をupさせるジョブホッパーで、今はとある企業のCMOに就任されたと聞きます。
入社当時、周囲の先輩から『あの人は怖いよ・・』『あのおじさんは、ぶっ飛んでるよ』と良くない噂の多い方でした。
非常に合理的な考え方なのですが、高圧的な態度と協調性の無さから頻繁に他部門と衝突しており、よく人事部の呼び出しなんかも受けてました。笑
サムスンさんの魅力
半年くらい経って、そんなサムスンさんとも仕事で関わることがあり、ちょくちょく飲み会に呼んでいただきました。
サムスンさんは決してイケメンではないのですが女性陣からとても人気で、わたしのOJTだった先輩もサムスンさん派閥？みたいな感じでよく遊んでいました。
何が良いかって？とにかく女性の扱いに長けているんです！
ネイル・髪型など微細な違いも気づいてとにかく毎回褒めてくれて、悩みとか相談事を聞くのもとてもお上手なんですね。。
距離を置いて客観的に見てても、やはりどこか人を惹きつけるセンスがある方でした。
元本を償還/完済させるな！
そんなサムスンさんの魅力の出所は、青学出身で学生時代にしていたホストクラブでのアルバイトです笑
そんなサムスンさんから数多く聞いた話の中でも特に印象に残っているワンフレーズがあります。
サムスンさん『金が無くなった客の女の子ってどうすると思う？』
わたし『えー借金するとか・・？（なんやこの話）』
『そう、でも当然回らなくなるじゃん？』
『売掛の回収ができないと俺もヤバいのよ』
『だから風●店に流すんだけど・・』
わたし『あ、ウシジマくんで見たやつだ！』
サムスンさんはお店への紹介料と、在籍期間中その子が稼いだ収益の数%（20%だった気が）を受け取ることができるとのこと。
そのマージンで売掛金を回収していくのですが、ここで大切なのは
わたし『まぁ完済したら解放されるとは言え、辛いですねそれ・・』
『いや、それが完済しないんだよ』
！？
『どういう訳か完済できないんだよね～笑』
てか完済させないんだよ！これが重要なの！
ひぇ・・
元本を回収しても利息は無限大
借金は完済したらそこで終わりです。
しかし完済させなければ一定額の利息を最大限に得ることができます。リボ払いのスキームに似てますね。
ゆえにサムスンさんも紹介されたお店も、収穫できるものは収穫する精神であの手この手で元金の完済を阻むとのこと。。
紹介後の『マネージメントがとても大切だ』と真顔で言っていたのはさすがにゾッとしましたねぇ・・笑
ドイツ銀行が発行債の償還を見送り
話は変わりますが、数週間前の3月11日（水）
欧州最大のメガバンクであるドイツ銀行が4月30日に償還を迎える予定だったcoco債の償還を見送ることに決めましたね。
coco債は一般的な企業が発行する債券とは異なり、発行体（金融機関）が償還タイミングや有事の際の扱いなどを比較的自由に決定できる債券です。
投資家よりも発行体の方がパワーがあるなんて何が良いの？？
と思われる方もいるかもしれませんが、比較的高利回りでありながら格付け高く運用されているので、リスク選好の投資家からは人気の商品ですね。
※ちなみに個人投資家は類似の投信商品から間接的にしか購入できません。
元本を返さないドイツ銀行ちゃん
ドイツ銀行は1,310億円分のcoco債を発行していて8%の利息を投資家に提供しています。
105億円も利息を支払っているのですから、普通の感覚ならさっさと完済しないの？？と思いますよね。
集めたお金で利益を出せればドイツ銀行としては良いわけで、用が済んだらこんな負債はとっとと償還したいと思うのに・・（利益出せてないのかもしれないけど笑）
様々な憶測はありますが、コロナショックの警戒感から手元資金を厚くしておくこと＞8%の利息を選んだようですね。
※coco債は償還日固定ではないので債務不履行（デフォルト）ではないです。一部の方にYoutube等で実質デフォルトとか言われてますがそれは違いますね！
ホスト通いもドイツ銀行も利息は大変だ
償還されずとも高い利息さえきちんと貰えれば債券投資家としてはまぁ許せるかなー？
極論10年保有すればそこからは全て超過収益ですし、基本的には元本保証なのが債券のウリですからね。
※coco債は株式へのスワップ措置などもあり得るので必ずしもそうではない商品ですが。
元金を返せず？利息に苦しむホスト通い嬢。元本を継続運用するために利息を支払うドイツ銀行ちゃん。
二人はいつ幸せになれるのでしょうかね・・？
